米国会社設立−設立の手続き








事前に決めておくこと

まず、設立の手続きを開始する前に、最低以下の事項は決める必要があります。

  1. 会社の種類を決める(CorporationかLLC、なおCorporationにはClose Corporationという選択肢もあります)
  2. 会社の名前を決める。
  3. 会社をどこに設立するかを決める(ここではデラウエア州で設立することとします)。
会社の設立手続き

いよいよ会社を設立しますが、設立自体以下の手続きを踏めば完了です。なお、以下はCorporationの設立の場合の手続きです。

  1. Certificate of Incorporation(基本定款)を作成し、デラウエア州に届け出る。
    • Certficate of Incorporationの記載事項(デラウエア州会社法(Title8)§102)
      • 会社の名前
      • 登録代行業者の名前・住所
      • 会社の事業・目的
      • 発行する株式数及び、額面株式の場合は額面額、無額面の場合はその旨
      • 設立発起人の氏名・住所
  2. 登録費用を払い込む。(費用は合計で74ドルからとなっています。)

実は、これだけで会社は設立されました。Shareholder(株主)、Director(取締役)あるいはOfficer(執行役員)等はCertificate of Incorporationに含める必要もなく、従って決まっていなくても問題ありません(設立した後に決めればよい)。もちろんまだ会社はペーパー上だけの存在で、このあと実体を整えさせていきます。なお、上記の手続きはデラウエア州の登録代行業者あるいは日本の代行業者に依頼して行います。

設立後の手続き

上記の手続きで会社は設立しましたが、次のような手順を経て実体を整えていきます。

  1. 設立総会を開催して以下のような事を決定する。
    • Director(取締役)の任命
    • その他の重要事項
  2. 最初の取締役会を開きOfficer(役員)を任命する。
  3. 株式の発行(無額面株式の場合は好きなだけ拠出することができます)
  4. By-Law(付属定款)を採択
  5. IRSから雇用者ID番号を取得
*なお上記の手順はフレキシブルで前後することもあります。

以上の他、必要であれば、以下の様なことを行います。

  1. 銀行口座の開設
  2. クレジットカードのマーチャントアカウントの取得(インターネット上でクレジットカードでの決済が可能になります)

アメリカで会社を設立するのは簡単といわれますが、具体的にはどのような手続きにより会社設立を行うのでしょうか。

ここでは、デラウエア州を例にとって会社設立の流れを解説します。